相場を知らなければ始まらない?宝石を売るときにして欲しい必須事項
宝石やジュエリーは、買取のなかでも最も査定が難しいと言われています。
買取業者によって金額の差も大きいため、宝石を売るときには「どれくらいの価値があるのか」を知っておくことが大切です。
定価はとても高額だったのに、見積もりをしてもらったら驚くほど査定額が低い。そんな経験をされた人も珍しくないでしょう。
手持ちのジュエリーを少しでも高く売りたい!という人に向けて、宝石を売るときに知っておきたい買取事情や相場について解説します。
目次
宝石買取の基礎知識
宝石買取で損をしないために、まずは宝石買取の基礎知識を知っておきましょう。宝石の鑑定はプロの鑑定士でも長年の経験と知識が必要なほど難しいものです。そのため、お店によって買取金額が大幅に変わりやすいということ。
買い叩かれないためには、宝石の買取基準や相場を理解し、買取業者が提示する金額をみて判断することが大切です。
ノンブランドジュエリーは素材の価値で決まる
宝石買取には、大きく分けて2つの種類があります。
それは、ブランドジュエリーであるかノンブランドジュエリーであるかです。
Tiffany&Co(ティファニー)やCartier(カルティエ)に挙げられるようなブランドジュエリーは、ブランドの人気や中古市場の需要によっても値段が変わってくるため、ブランド力が大きく査定額に影響されやすいと言えます。
一方ノンブランドジュエリーでは、ブランドとしての価値では査定できません。使われている宝石の種類やクオリティー、ジュエリーであればベースとなる金やプラチナなどの貴金属など、素材の価値で細かく査定されます。
宝石の査定基準については後ほど説明しますが、ノンブランドジュエリーはブランドジュエリーよりも買取相場が低くなるのが一般的です。
購入時の定価はほとんど関係ない
「定価が高かったから、買取でも高く売れるはず!」
そう考える人も多いと思いますが、実は定価の値段は買取額に必ずしも比例するという訳ではありません。
むしろ、購入時の定価はほとんど影響しないことが多いでしょう。
宝石のクオリティが非常に高く高級ブランドのものであれば高額買取になるケースもありますが、一般的なノンブランドジュエリーについては、定価の値段をあまり意識しない方が良いかもしれません。
宝石の買取率
宝石の買取率はどれくらいなのでしょうか?
宝石種類やブランドの有無によっても査定額は大きく変わってくるため、一概にこれと言った買取率を提示するのは難しいですが、ノンブランドジュエリーの場合、大体の買取率は以下のように表すことができます。
■ダイヤモンド:定価の10%~20%程
■それ以外のカラーストーン:定価の10%程
ダイヤモンドは状態や質によって高額買取になるケースもありますが、カラーストーンはダイヤモンドに比べると査定は伸びない傾向が強くなっています。
実際にダイヤモンドとカラーストーンでは鑑定の基準や方法も大きく異なり、カラーストーンの査定の方がより一層難しいとされています。
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宝石の価値や査定基準は?
宝石の鑑定では、ダイヤモンドとそれ以外のカラーストーンといったように、2種類の査定基準に分けられます。
どの宝石がどれくらいの価値があるのか、査定基準について見ていきましょう。
ダイヤモンドはグレードによって価値が判断される
宝石のなかで最も代表的なダイヤモンド。リングやペンダントなど、様々なブランドがダイヤモンドを用いたジュエリーを展開していて、中古でも圧倒的な人気を誇る宝石です。
そんなダイヤモンドには、鑑定の指標となる「4C」というグレードが定められていることをご存知でしょうか?
4Cとは、
①重量(Carat)
②透明度(Clarity)
③色(Color)
④研磨(Cut)
これらの4つの項目があり、ダイヤモンドの鑑定では欠かせない基準となります。
①重量(Carat)
ダイヤモンドの大きさ(重さ)を表す単位のこと。1カラットは0.2gとなり、重量が重くなるにつれて価値が高くなります。ただし、カットが美しく適切に行われていないと、いくらカラット数が大きくても輝きの質は落ちてしまいます。
カラットで重要視されるのは、あくまで美しいカットに合わせたカラット数であることです。
②透明度(Clarity)
ダイヤモンドの中に内包物や傷が無いかを調べ、透明度が高いほど価値が高くなります。
鑑定時には拡大ルーペを用いて、明るい光源をダイヤモンドに当てて石の中の透明度を判別し、全11段階で評価します。
全く内包物や傷がない場合は「FL(Flawless)」という最高評価となり、反対に透明度が低いダイヤモンドに関しては「I1、I2、I3(Included)」となります。
③色(Color)
ダイヤモンドは無色透明であるものが最も価値が高いとされます。
石が黄みがかっていたり、くすんでいる場合は評価が下がります。
評価基準は「D」~「Z」までの23段階となり、上位3評価である「D」「E」「F」に当たるものが最高品質のカラーと高く評価されます。
一般的に良質なダイヤモンドと言われるものは、「H」くらいまでが基準とされることが多いようです。
④研磨(Cut)
ダイヤモンドのカット、いわゆる石の形を評価します。
これは石本来の質というよりかは、研磨をした職人技やデザイン性の高さを見るもので、人に対しての技術を評価する項目です。
最も有名なのは「ラウンドブリリアントカット」と呼ばれるカットで、結婚指輪などで使用されるオーソドックスな形と言われています。
評価基準は、最高評価の「3EX」から最低評価の「Poor」まで、全6段階が設けられています。
メレダイヤと一粒ダイヤでは価値が大きく変わる
ジュエリーに使用されているダイヤモンドには、一粒ダイヤ以外にもメレダイヤと呼ばれる小粒のものがあります。
一粒ダイヤはダイヤモンドを大きくひとつを使用したものに対し、メレダイヤは1カラットよりも小粒のダイヤモンドをいくつか使用したものになります。
このとき、メレダイヤについては一粒ずつではなく、複数のメレダイヤを全て合わせたカラット数でカウントされます。
しかし、どちらのダイヤモンドもカラット数が同であったとしても、一粒ダイヤの方がメレダイヤよりも価値が高くなります。
なぜなら、一粒ダイヤの方が希少性が高いためです。
鑑定においても一粒かメレダイヤかで相場が大きく異なり、一粒ダイヤの方がメレダイヤよりも2倍以上の価値がつくとされています。
カラーストーンは評価が難しい
ルビーやエメラルドなどの、いわゆるカラーストーンと呼ばれる宝石は鑑定が非常に難しく、明確な評価基準が設けられていないことから、買取業者によって値段の差が出やすいといえます。
貴金属やダイヤモンドであれば、市場相場や品質基準などが明確に定められているのですが、カラーストーンにはそれらがありません。
ジュエリーの中には天然のカラーストーンを使用したものが多数存在していますが、中にはほとんど値段が付かない安価な宝石で作られているもの、人工的に作られた宝石を使用してもの、着色されているなどのケースもあり、細かく判別する必要があります。
こういった宝石は、買取専門業者でも本物と判別することが非常に難しいのです。
さらにはカラーストーンの種類も非常に多いため、知識や鑑別経験がない買取業者には値段がつけにくいという理由も挙げられます。
カラーストーンをきちんと鑑定してもらうためには、宝石の鑑定に権威のあるGG(米国宝石学会宝石学修了士)といった資格を持つ鑑定士が在籍していたり、宝石鑑定に知識のある買取業者を選ぶことが大切です。
ノンブランドジュエリーの評価基準は?
ブランドジュエリーに比べてノンブランドジュエリーは買取率が低くなる傾向があるとお伝えしましたが、何故なのでしょうか。
ブランドジュエリーに使用されているダイヤモンドには、品質の高いダイヤモンドが使用されていることがほとんどで、「ある一定ランク以上のダイヤモンドしか使用しない」と定めているブランドも多いです。
実際に、高級ジュエラーである「Harry winston(ハリーウィンストン)」では、ダイヤモンドのカラーが最高ランクの「D」以上のもの以外は使用していません。
このように、信頼のあるブランドジュエリーは、ダイヤモンドの品質そのものが保証されており、クオリティの高いものが使用されていることから、ノンブランドよりも高額になりやすいのです。
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代表的な宝石と買取相場まとめ
買取で取引されることが多い、代表的な宝石と買取相場をまとめてみました。
大きさやクオリティによっても値段が大きく異なるため、あくまで参考程度にお考え下さい。
■ダイヤモンド:1カラット(0.2g) VVS2 Dランクの場合
約55万円~79万円
宝石の中で最も価値が高く、小さなものでも値段が付いやすい。
4Cによる評価が重要です。
■ルビー:1カラット
約3千円~5千円
ルビーの査定には産地が影響しやすいのが特徴。
ミャンマー産「ピジョンブラッド」と呼ばれるものが希少価値が高く、高価となります。
■エメラルド:1カラット コロンビア産
約5千円~13万円
猫目のような光沢と輝きが特徴的な「キャッツアイエメラルド」と呼ばれるものが、希少価値が高く高価となります。
■サファイア:1カラット
約3千円~5万円
ルビーと同様、産地が影響しやすいのが特徴。
インドのカシミール地方で産出される「コーンフラワーブルーサファイア」が特に高級品とされ、幻のサファイアともいわれています。
■パール:14㎜ 18Kリング
約1万円~3万円
パールには白やピンク、クリームなどの色が豊富で、ジュエリーによって大きさも様々です。
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宝石を売るときにするべきこと
宝石買取は、買取専門業者であっても正しい価値に値段をつけることが難しいとされています。そのため、少しでも高く売るためにしておくべきことがあります。
鑑定書や鑑別所は必ず持参する
宝石の査定は非常に細かな基準を見なければいけないため、石のクオリティを証明するためにも鑑定書や鑑別書は必ず持っていきましょう。
近年では宝石の加工技術も進んでいるため、肉眼で判断するだけでは正しい価値は判別できません。鑑定書や鑑別書がなければ買取業者のさじ加減で査定されてしまうことや、買取自体を断られるケースも少なくありません。
鑑定書無しでも買取ができる業者もありますが、鑑定書ありの場合と比べて買取額が下落する原因になるので、高く売るためには欠かせない書類となります。
査定額の内訳を説明してくれるお店を選ぶ
宝石の査定基準は、買取業者によって異なります。
そのため、宝石買取の知識や鑑別技術がある買取業者を選ぶことが重要です。
信頼できる買取業者かどうかを判別する方法として、提示された査定額の内訳を説明できるかどうかをチェックしてみましょう。
「ブランドでないから」「汚れているから」といった理由だけの説明では、しっかり鑑定をしているお店とは言い難いです。
宝石に知識のない人にも、分かりやすく詳しく説明してくれるお店なら、信頼できるのではないでしょうか。
複数店舗で査定して値段を比較する
宝石の買取では、必ず複数の買取業者で査定して、値段を比較するようにしましょう。
お店によって査定方針が異なるため、複数店を比較することで一番高値で買い取ってもらえる業者を見つけやすくなります。
特にカラーストーンは鑑定士によって査定額に差が出やすいため、できるだけ多くのお店で見積もりをしてもらうことをおすすめします。
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まとめ
宝石を高く売るためには、相場や査定基準を理解しておくのがベストです。
買取業者によって値段にバラツキがあるため、なるべく複数のお店で査定をしてもらうことが高価買取のコツといえるでしょう。
また、鑑定書や鑑別書を持っていくことは必須条件です。
適正価格を提示してもらうためにも、宝石のクオリティを証明する書類は忘れないようにしてくださいね。
買取エージェントでは、宝石買取に力を入れています。
熟練の鑑定士が在籍しており、査定が難しいとされている宝石の鑑定にも経験と知識があります。他店よりも高額で買い取らせていただく自信がありますので、ぜひ売却の際は買取エージェントをご利用くださいませ!